Switch2バージョンがでたので、気になっていたロマサガ2 をプレイしてみることにした。
オリジナルのスーパーファミコン版はリアルタイムにプレイ済だったけれど、もはや皇帝の継承と七英雄くらいしか記憶にはなく新鮮な気持ちでプレイできた。
難易度ノーマルで裏ボス撃破までプレイしてみて、総じて非常によくできたリメイクだった。特に遊びやすさという点において、過去のサガシリーズの理不尽さが随分と緩和され、サガシリーズやRPG初心者にもおすすめできる親切な設計になった。
ただ、3Dによるリメイクと七英雄サイドのストーリー追加により、遊びやすさ以上に、世界設定の不安定さとサガらしさがより鮮明になっていた。今回のレビューでは、優れている点についての言及は最低限に、感じた違和感の正体について迫ってみたい。
クリア後のレビューのためネタバレが含まれる場合があります。
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評判どおりの遊びやすさ
各種レビューで高評価を得ている通り、非常に遊びやすかった。すでに多くの人がおもしろさについては言及しているので、ここでは最低限に留めるが、特に感じたのはバトルの改善だ。
攻撃順や弱点の可視化、連携による大ダメージ、戦闘後の自動HP回復など非常にテンポよくリズミカルに、バトルを重ねていくことができる。また、ボス前には必ずセーブポイントがあったり、ファストトラベルでの移動が快適だったり、ゲーム体験のメインとなるパートは、非常に考え抜かれていたように思う。


オリジナルの良さをしっかり受け継いだアレンジ音楽
物語の記憶は殆ど残っていないけれど、音楽の記憶は鮮明に残っている。オープニングや七英雄のバトル曲を聴いたとき、当時の色々な記憶が蘇った。アレンジはかかっているけれど、原曲から大きく変わっていないこともありがたかった。今再び最新ハードでこの音楽を聴くだけでも、オリジナルのファンとしては感動を覚える。

感じた違和感
まず真っ先に感じたのは、時代スキップによる変化のなさ。
150年経過した──みたいな時代の飛び方をするのに、さっきまでと全く変わらない世界。150年というより150分では?と思うほど、まったく世界が変わっていない。オリジナル版を遊んだときにはあまり気にならなかったけれど、3Dになり世界に奥行きができたことで、俄然際立ってしまったように思う。あるいはオリジナル版をプレイした当時はまだ子供だったので、150年という経過した時間を素直に受け入れられる程度に無知だったのかもしれない。
次に感じたのが、帝国として領土を拡大する理由の少なさ。
なぜ帝国は領土を広げなければいけなかったのかがよくわからない。むしろ「領土は広げるもの」という暗黙知によって進行していく。新しい地域にいくと、なにか困っている人がいて、助けると、帝国に国土を割譲してくれる。帝国としては良いのだけれど、属国化の判断が早すぎて笑ってしまった。
助けてくれてありがとう。これからは帝国の一部になります!といった具合に。
国の命運を左右する大切なことが、個人の判断によって非常にあっさり決まっていく。思わずそんなばかな。とこぼしてしまった。
最後に、本作最大の違和感になったのは、七英雄と戦う理由のうすさ。
最初の1体目、クジンシーまでのストーリーは問題なかった。突如として攻めてきて王と、王子の命を奪ったのだからかたきを討つのは当たり前だ。ただクジンシー以降は謎だらけだった。
もしかすると自分がストーリー上大事な部分を読み飛ばしたりしているかもしれないけれど。

今作では七英雄側のストーリーが追加されている。それによると、七英雄は明らかに被害者である。仲間と協力して世界を救ったのに大神官によってはめられる。その悲劇のヒーローたちを、人間に仇を成すという理由で成敗していく。かつて人間を守ってくれた人たちなのに。
七英雄を倒したあとに、黒幕である大神官を倒すという追加ストーリーが自然な気がするのだけれど、なぜなかったのか。あるいは、大神官を操っていたのが実はドレッドクィーンだった。みたいな猟奇的なオチでもよかったように思う。
七英雄の幻影を倒して手に入る最強武器で、大神官及び、大神官を操っていたドレッドクィーンと対峙し、七英雄の魂を浄化したかった。と思うのは僕だけだろうか。(あれ。もしかして、ロマンシングの難易度だとそういうストーリー用意されてるのか⋯?)
違和感とサガシリーズ
と、物語については違和感だらけなんだけれど、この感覚は過去のサガシリーズをプレイして感じたなにかに似ている気がする。説明不足というか強引というか。うまく言語化できないのだけれど、受け継がれている伝統みたいなものかもしれない。もしそこも含めてサガの「味」としてデザインしているのだとしたら、過去のファンに向けても相当考えて作り込まれたという見方も出てくる。
めちゃくちゃ遊びやすくなったけど、ちゃんとサガとしての風味も残してある、渾身のリメイクだったのかもしれない。
結果的に毎日続きを遊ぶのが楽しみになるくらい、しっかりハマっていたし、面白かったことは間違いない。レビューを書きつつ違和感の正体に思いを馳せてしまった。みなさんはどう感じられただろうか。




ゲームとガジェット(パソコン、スマホ、カメラなど)が好きすぎてブログを書いています。ここ10年くらいはFFXIVにどっぷりでした。GAIA DCのIfrit鯖でDai Monosugooooiというキャラで遊んでいます。オンラインでお会いしたら仲良くしてください。