Nikon Z8購入記

いつか手に入れたいと思っていた丸いファインダーを備えたNikonのブラックシップ。カメラを始めて約25年目にしてついに購入に至った。本記事ではZ6ユーザーだった私がZ8に決めた理由を紐解いていく。

Z8かZ6IIIか。あるいは、Zfなのか。

Nikonとの出会いを書き始めると長くなるのでここでは割愛するが、デジタルからNikonを使い始めた組。D70s→D7100→(D600、D750職場)→Z6→Z8という変遷をたどっている。

これまでは2018年に購入したZ6を使ってきた。6年前の機種ながら、写真撮影をメインに使っていたので大きさ、バッテリーの持ち、肝心の写りも含めてほぼ不満点はなかった。レンズによっては、おお~すごい写りだ…と思う写真をまだまだ撮れていた。

そんな訳で、まだしばらくZ6メインでよいなと思っていたが、4月にInsta360 Ace Proを購入し、動画を撮り始めると、もっと綺麗に動画も撮ってみたいと思うようになった。(特に夜間の)

ただ、Z6で動画を撮ろうと思うと4K30FPSまでしか撮れなかったり、手ブレ補正が弱かったり、給電撮影ができなかったりと、現状のラインナップと比べると色々と古さがあり気になり始めた。

そこで、Nikonのラインナップを確認して候補になったのは、ZfとZ8。当初は流石にZ8は高嶺の花だなと思っていたが、Zfの実機を触ってあまりにもグリップが心もとなかったことで、一気にZ8に気持ちが傾いた。(CP+で触った時に思わず落としそうになった)

ただそれでも、丁度Z6 IIIのデビューが噂されていた時期だったので、しばらく様子を見ることに。

6月末に発表になったZ6 III。予想以上に魅力的なカメラだった。一部の機能は上位機種であるZ8を上回っており、Z8に決まりかかっていた決心が揺らいだ。

ただZ6 IIIは値段が想定よりもだいぶ高かった。円安の影響とのことだが30万前後であれば、もっと迷わされたが39万だとZ8との価格差が15万円を切る。+15万円前後で憧れのフラッグシップに手が届くなら、ここは思い切って手を伸ばそうと思えた。

値段が高くてもZ8がよかった理由

値段が高くてもZ8を買おうと思えたのは、以下の理由から。

  • 8.3K 60P 12bit 内部RAW収録という圧倒的な動画性能
  • 4,500万画素でのDXクロップ(APS-Cにクロップ)
  • 憧れの丸いファインダー

8.3K 60P 12bit 内部RAW収録という圧倒的な動画性能

4K動画が綺麗に撮れれば言うことはないが、このサンプル映像を見てしまって、8K凄いな…となった。

Z9での撮影なので機材は違うけれど、空気感まで映っている…。いつかこんな動画を撮れるようになってみたい。

今のところ動画は完全に素人だし、8Kの動画を撮っても編集機材がついてこれないので、なかなか8.3Kを撮る機会はないんだけど。子供は一瞬で成長するので少しでも鮮やかな状態で残しておきたい…と思っている。

無限の可能性を感じた4,500万画素でのDXクロップ

今までの機種でもできたDXクロップだが、Z8購入の最大の理由はこの機能。DXクロップを使用すると、24-70mmのレンズは105mmまで写せることになり、120mmは180mmになる。(もちろん所謂180mmの圧縮効果などは得られないけど)例えば今後単焦点を買った時に28mmと42mmの異なる焦点距離を、画質を担保しながら切り替えられるのは、非常に便利である。

レンズの本数を増やすことなく、焦点距離の選択肢を増やせるので、レンズの購入コストをある程度抑えることもできる。ポイントはクロップしても2000万画素弱が残ること。これまでのZ6だと1000万画素程度になっていたのでほぼ倍残る

最後の丸いファインダーは、機能ではなくただの憧れ。

運命は突然に。サマーキャンペーン2024

Z8を購入しよう。と心に決めたものの、問題はいつ買うかだった。正直なところZ8に決めたことで、テンション的には一息ついてしまった感があった。Z6でも致命的に困ることはない。大枚をはたいてすぐに買わなければいけない理由はなかったので、もうしばらくお金をためつつ、レンズを吟味しようかな。などと思っていたら、サマーキャンペーン2024が突然はじまった。

Z8購入で5万円キャッシュバック。ほぼ1割も返ってくる計算になる。これはZ8は争奪戦になって買いにくくなってしまうのでは…?と勝手に焦り始め、いても立ってもいられなくなり、平日の仕事終わりにビックカメラで購入した。

もう完全にニコンのマーケティングの術中にハマったのが自分でもわかる。

Z6 IIIが噂で出回っている時、初代Z機からのステップアップ組は慎重に次のカメラを見極めていたのではないだろうか。

ZfかZ8かあるいはZ6III なのか。

  • Z6 III 39万。高い…無理だ…Zfだな。
  • Z6 III 39万。高い…だったらZ8に行こうかな。でもZ8高いなぁ。

みたいな分岐があって、

Z8はキャンペーンで5万円バックです。となり、実売価格53万円-5万円なので実質48万円でどうですか。Z6 IIIとの差額は9万円まで縮まるよ。どうする??

と、煽りに煽られてNikon Z8の購入に至った。

プロではない一般ユーザーに高額な嗜好品を買わせるための見事なマーケティングだったように思う。無事購入には至ったけれど、Z6より一回り大きくなったこのカメラを使いこなせるかどうか。

頑張らなければいけない。

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