HyperX Cloud II wirelessの振り返りとRazer Barracuda Chromaのレビュー

4年持った耐久性はさすが。HyperX Cloud II wireless

2021年に15000円前後で購入したHyperX Cloud II wireless。これまで約4年間重宝してきた。主にFFXIVの高難度コンテンツ攻略において長期間にわたり多大な貢献をしてくれた。

購入当時のまだ綺麗な状態の写真が残っていた

バッテリーの持ちは良いし、側圧も弱め。長時間使っていても疲れにくくMMORPGプレイヤーの自分にとって非常によい製品だった。

特に気に入っていたのが、MICモニタリングの機能。(他の機種だとサイドトーンといったりする。)

ボイスチャットを頻繁に利用していたので、自分の声をスピーカーに回せると、大きな声で話さなくて済むのでとても助かっていた。むしろ、この機能がないとボイスチャットは苦痛になってしまった。

たださすがに4年使った結果、ヘッドバンド部分のカバーがポロポロと剥がれてしまった。

Hyper Xは Cloud II wirelessの購入前には、Cloud Resolver S を使っていて、これとても気に入っていたけれど、同様にヘッドバンド部分のカバーが剥がれたことで引退させることに。(加えてCloud Resolver Sはラバー系の手触りの部分が、すべて加水分解してベトベトになった。)

(HyperXさん、頭の部分の素材を変えたほうがいい or 交換可能にしたほうがいいと思う。)

でも、4年間ほぼ毎日使っていて一度も故障もせずに、外装の劣化だけというのは、ハードウェアの設計が優れていたということにほかならない。

音質はそれほどよいとは思わなかったけれど、必要十分だったし4年間稼働してくれたことを考えると、コストパフォーマンスも含め非常に優れた製品だった。

ビニールテープを貼ってもう少し使おうか、あるいはまた同じもの or HyperXの製品を買おうかと思ったけれど、ちょっと違う機種も使ってみたくなたので、高級なラインも含めて久しぶりにヘッドセット製品を物色している時にRazer Barracuda Chromaを見つけた。

Razer Barracuda Chromaの出会いと購入の決め手

最初は、Razerのヘッドセットは考えていなかったけれど、条件を絞っていくと、Barracudaにたどり着いた。

新しいヘッドセットに求めた条件は以下。

  • サイドトーン機能が使えること
  • 軽量で側圧が弱めであること
  • 音質がそれなりによいこと
  • 所有欲を満たしてくれる品質の製品であること
  • イヤークッションやヘッドバンドが経年劣化で剥がれない素材であること

サイドトーンと、重さ、側圧については、これまで使っていたHyperX Cloud II wirelessで気に入っていたポイントなので、ここは維持したかった。

それから、音質ももう少し拘りたくなった。3万円オーバーのヘッドセットはどんな音の世界なのかを体験してみたかった。(細かな違いがわかるほどの耳ではないんだけれども)

最後に所有欲も意識していた。日々製品を使うたびにテンションが上がるというのは、小さな幸せなので、自分がよいなと思えるグレードの製品であることも大事だった。

当初は、4万円超えのCORSAIR VIRTUOSO MAXなど高級なラインを検討していたけれど、どこかのYoutuberがRazerのヘッドセットのラインの説明をしていて、考えていた条件を満たすピッタリな製品だなと思えた。

Razerのヘッドセットには、強そうな海洋生物の名前がつけられている。それぞれの製品シリーズとざっくりした違いは以下。(私の個人的な主観)

  • BlackShark(ブラックシャーク)**黒いサメ?:FPS競技用。eスポーツ、プロ仕様。
  • Kraken(クラーケン)**海中に潜む巨大なイカの化け物:FPSをはじめとした幅広いゲーム向け。一般用。
  • Barracuda(バラクーダ)カマス。:外部に持ち出すことも考慮した多目的ゲーミングヘッドセット。多分一般ゲーマー用

eスポーツ向けは違うし、クラーケンは色々バリエーションがあるけどデザインがグッと来ない。となってBarracudaは、プロ向けではなく、一般用。2.4Ghz とBluetoothで複数機器で使える。デザインも好みでしかも軽いし値段も手頃だし、ヘッド部分もメッシュ素材だから剥がれなそう。

ヘッドフォンとして外に持ち出せるというのもありかもなぁとか、PCでの利用をメインとしつつ、先日当選したSwitch2に無線で接続できるのは便利だな…。ということで購入に至った。

Razer Barracuda Chromaをしばらく使ってみて

引き続き使い方はMMOでボイスチャットをしながらプレイするスタイルから変わっていない。

良い点

  • 非常に軽量
    • 今までのHyperX Cloud II wirelessが330gで結構軽いと思っていたけれど、さらに軽い285g
    • その分若干のチープさは感じるけれど許容範囲。
  • 洗練された美しいデザイン
    • 良い点というか好みの問題だけれど、シンプルなアークラインで構成されたデザインが美しいと感じる。白く光らせるのが特に気に入っている。
  • 確かな音
    • HyperX Cloud II wirelessとの比較になるけれど、高音・低音ともに、音がはっきり聞こえる感覚がある。あまり音質には期待をしていなかったのでちょっと意外な結果だった。
      • Bose Quiet Comfort Ultra Headphones など5万円台のヘッドフォンと比較するとさすがに劣るけれど、2万円台のゲーミングカテゴリの製品としては十分な音質なので、ゲームプレイ後そのまま装着して音楽を聴いたりしている。
    • 特にイコライザーを「映画」にすると全体的にバランスの取れた音質になる(気がする)
    • マイクの音質も、HyperX Cloud II wireless よりもマイルドな音質になっている。
      • ちゃんと聴き比べると耳障りがよくなっているのがわかる。が、普通にボイスチャットをしているだけだと、それほど違いはわからないかもしれない。
  • Bluetooth切り替えがワンタッチ
    • PCは2.4Ghzの無線接続しておき、スマホやSwitch2はBluetoothという使い方ができるので、複数の端末でスタンバイできるのはとても便利。PCでのゲームをやめてスマホやSwitchで遊ぶかというときにヘッドセットがそのまま使える。
  • Bluetoothヘッドフォンとしても使える
    • マイクを外せば、ヘッドフォンとしてもそのまま通勤や通学で使うこともできる。
    • ただし、気をつけないと外出先で七色に光ったまま使うことにもなるので注意は必要。
      • 色の管理はスマホのアプリで可能。ただし自分では光っていることは見えないので、うっかりすると七色に光ったまま通勤通学する事故は起こり得る
部屋の証明を落とし気味にしたときの光り方が最高。

残念だと感じた点

  • サイドトーンがやや不自然。
    • HyperX Cloud II wirelessのMIC MONITORINGと比べると自分の声の入り方に違和感がある。大きすぎても小さすぎても違う。けどこれは多分慣れの問題。
  • マイクは収納型でもよかったのかも。
    • 外につけていくときは収納し、職場ではまたマイクを出してそのままMTGに使う。みたいなことができても良かった。わざわざマイクを外してもっていかない。おそらくそういう使い方がメインなら、Barracuda Proを買ってね。ということだとは思ったけど、内蔵のマイクもつけてくれれば、本格的に外出のお供にすることもありえるんだけれど。
  • 同じような大きさの物理ボタンが多くご操作が頻発する
    • Bluetoothと2.4Ghzの切り替え、電源、マイクミュートと複数の物理ボタンがついているのだけれど、装着したまま触っていると、どのボタンにどの機能が割り当てられているのかわからなくてモヤモヤする。慣れの問題かもしれないけどボタンの形状や触り心地を変えてあるともっとよかったのかもしれない。
  • Macではアプリの利用が不可
    • Razer Synapse自体はMac版のアプリも存在しているけれど、本製品はMacには対応しておらず、サイドトーンや色の設定などソフトからの設定変更は不可だった。ただ、普通にUSBドングルで2.4Ghzを接続して使う分には問題ない。

以上、まだ使い始めて日が浅いので、残念ポイントは大した問題ではなく、とても気に入っている。まだ外に付けていく機会はないのだけれど、デザインも気に入っているので折を見て、持ち出してみたい。耐久性など変化があった時に追記したい。

世代が違う製品を比較するのも、ちょっと違う気もするのだけれど、一応比較してみる。

🎧 Razer Barracuda Chroma vs HyperX Cloud II Wireless 比較表

項目Razer Barracuda Chroma勝敗HyperX Cloud II Wireless
発売価格の目安約23,000円〜HyperX約15,000円(購入当時)
重量約285gRazer約330g
装着感軽くて側圧も弱め、マイルドなつけ心地HyperX側圧弱めで長時間使用も快適
接続方式2.4GHzワイヤレス + BluetoothRazer2.4GHzワイヤレス
サイドトーン(マイクモニタリング)対応(やや不自然な印象)HyperX対応(自然で聞き取りやすい)
音質の印象高音・低音ともに明瞭、期待以上Razer必要十分だが、やや平坦に感じた
マイク着脱式
音質◎
Razer着脱式
音質◯
マルチデバイス対応◎(PC・スマホ・Switchなど切り替え可)Razer△(基本PC・PS5などUSBを差し替えれば使える)
デザイン性シンプルで外出用ヘッドフォンとしても使える。Razerゲーミングらしさはあるがシンプル。
ライティングChroma対応(光るがオフにもできる)好みの問題ライティングなし
耐久性(実体験ベース)使用初期のため未評価評価不可4年使用で外装ダメージのみ
バッテリー持ち70時間Razer40時間
おすすめポイント軽さ・音質・マルチ接続・デザインRazer長時間快適・堅牢・コスパ

HyperX Cloud II wirelessはPC用からは引退させたけれど、PS5ではもうしばらく使うことにした。でも、最新世代のHyperX Cloud III S Wirelessとも比較してみたいなぁ。