先日発売されたGalaxy Z fold 7を購入した。
スマホ登場以来10年以上にわたってほぼiPhoneを使ってきた僕が、今回なぜ、折りたたみスマホであるGalaxy Z fold 7購入に至ったのか―。整理してみると、「iPhoneにワクワクしなくなった」「スマホにももうひとつ画面がほしい」「スマホ生活の質を上げたい」の3つに集約されたようにおもう。
そのあたりを紐解きつつ、Appleははなぜ折りたたみiPhoneを出してこないのか、Samsungのポジショニングも含めて事情を考察してみた。
Table of Contents
iPhoneにワクワクしなくなった(倦怠期?)
最初に断っておくと、僕はiPhone及びApple製品は大好きなので、iPhoneをDisる意図はまったくない。あくまで個人的に、iPhoneに対していま、こういう思いでいることを書いてみたくなった。
iOSの使いやすさ、美しさ、安定感は文句のつけようがないし、仕事で使っているMacbook Proとの連携も非常に便利だ。もうスマホはiPhone買っていればいいか。と思っていて、ここ10年くらいメインのスマホはiPhoneを使ってきた。

ただ、いつの頃からかiPhoneの新型の発表を見てもワクワクしなくなっていた。
加えて、昨今のiPhoneはワクワクしない端末に払う金額としてはどう考えても高すぎる値段になった。
通常利用においては性能も頭打ちになっているし、誰向け?と思うような細かな機能のアップデートだったり、今更?と思うような変更(端子がType-Cになりました。とか)くらいしかできなくなっている。ようやく日本でアクティベートされたApple Intelligenceも、普段他のAiツールを使っている身からすると、微妙な内容だった。言い換えればiPhoneはもうスマホをスマホとして使いたい人にとっては完成してしまっている。
ガジェット好きとしてはどうにも面白くない。新しいiPhoneなのに、新しさをもたらしてくれない。もたらしてくれるのは完成品の最新版というだけだ。特にこだわりがない人はiPhoneが古くなったら新しいiPhoneを買えばよいのだけれど、高いお金を払うのであれば、それ相応の新しい体験を求めたくなる。
もちろんiPhone7や8を使っていて、最新世代になるとものすごい進化を感じるとは思う。進化が価格相応ではないなと感じたのはiPhone 12 Proを使っていて15 Proにした僕の個人的な感想だ。
現在使っているiPhone 15 Pro MAXは保険込みで26万円前後だった。今回購入したGalaxy Z fold 7もだいたいそのくらい。
2年前にフォルダブルを見たときは、超高級スマホだと思っていたけれど、iPhone 15 Pro MAXの値段と大して変わらないじゃん…。と思ったのをよく覚えている。
未知の体験へ投資
進化が止まったように感じるiPhoneよりも、どうせ買い替えるなら新しい体験。未知の体験ができる方を買う。というのが、今回Galaxy Z fold 7の購入を決断した理由だった。
スマホは、日常的に使う道具としてはおそらく最も利活用の頻度が高い。
仕事で使うPCよりも、何よりも使っている時間が長い。
という理屈なので、僕にとって、スマホの進化はQoLに直結する。
サクサク動ききれいな写真が撮影できるのは、もはや当たり前で、さらなるQoLアップのためには、未だ見ぬ世界を体験せねばならないと考えた。
PCは複数画面なのに、なぜスマホは1 画面なのか。という違和感
ある日、iPhoneで野球中継を見ながら電車で帰宅していた。
画面の上、1/3くらいに野球中継を表示し、残りの領域でSNSを見ていたときに、野球の画面小さいな…。と気になった。小さいと打球の行方は見えないし、大雑把にしか情報が把握できない。でもSNSで同じ巨人を応援している人の反応を見ながら楽しみたいから、SNSも開いた状態にしておきたい。

SNSも動画コンテンツも単体でも面白いけれど、特にリアルタイムに進行している出来事を追うときには、“同時”であるかどうかがよりコンテンツを楽しむためには非常に大事だ。
スマホにサブモニタほしいなぁ。なんてことを思ったときに。そうかフォルダブルスマホにすればよいのか。と気付いてしまった。
同じコンテンツの閲覧でも、画面が大きくなるだけで体験の質は大きく変わる。自分にとっては、打球の行方がちゃんと確認できつつ、SNSやLINEを開いてコミュニケーションが取れる端末があるなら体験してみたいと思った。
加えて、1つの画面を見ながら、もう一つの画面で作業する。というのは仕事をしていると頻繁に出くわすシチュエーションであり、ノートPCは当たり前にモニタに接続して2画面で使う。でもスマホだけは登場以来ずっと1画面だ。複数画面でのマルチコンテンツ消費を日常的に行ってきたので、スマホの1画面では処理したい情報として足りるわけがないよなというのが、大きな気付きだった。
そんなことを思ってしまったら、俄然二つ折りスマホに興味が出てきた。その日以来、連日Galaxy Z fold 6の値段や性能、Youtubeなどのレビューを見るようになった。
どうして、iPhoneの折りたたみは出てこないのか。
正直なところiPhoneが折りたたみ版をだしてくれていたら、もっと早く買っていた。(という人はおおいんじゃないだろうか)でもAppleは出してこなかった。このカテゴリ内でのフォルダブル開発への投資は市場がニッチすぎてペイしないという判断だったのかもしれない。実際、フォルダブルを手にする人の数と研究開発のコストはあってないだろうなと想像ができる。
フォルダブルスマホというのは、現行のスマホの延長線上にある、進化の一種だと思っている。
おそらくこの折りたたみという形状が、今のiPhoneのように多くの人が利用するような普及の仕方はしない。
よって研究開発にかけるコストを将来的に回収できる可能性が低いと考えるのは、ありそうな話である。コストを被るのは、Appleストアに軒を連ねるアプリの開発者やWebサイトの制作者も、画面サイズが変わることへの対応を迫られることになり、このあたりも含めてAppleはSamsungの動きを追従しなかったのではないかと想像する。
むしろAppleは、飽和状態になったスマホ市場の次の一手を考えているのかもしれない。端末の画面が物理的に拡張するという方向ではなく、既存のスマホを全て代替していくような破壊的イノベーションを研究していてもおかしくない。
もちろん、既存のスマホの延長として、大きな投資なく起こせる変化は起こしてくると思われるので、薄型の端末を出したりはするだろう。
それでも折りたたみを出すSamsung
Samsungは、勝手なイメージだけれど、0→1を生み出すことよりも、1→10が得意な企業に見える。Appleが生み出したスマホ市場を徹底的に研究し、ユーザーが欲しいと思うプロダクトを作っている。全く新しい世界は創造しないけれど、生み出された市場でじっくり勝負してくる。
そう考えるとSamsungは、長い時間をかけて自分たちの強みが発揮できる状況を作り、ついにAppleからユーザーを奪うというステージになったのかもしれない。例えば、フォルダブルスマホも、Ver1から世代を重ねて、ここまで来るために、莫大な労力とコストを費やしたけれども、その努力の成果が、今回のGalaxy Z fold 7という信じられない薄さに高性能を詰め込んだ端末として結実したように感じてしまった。7世代も改良を加えていたら様々な問題点をクリアしているに違いない。
実際に実機を見たときに、これはすごい…。と遂に思わされた。Samsungがここまで仕上げてきた努力に素直に感心した。(ありがとうSamsung。)

androidをメインにするのは、何年か前のzenfone以来。Galaxyは初めて使うことになる。
すんなり、移行できるのか、ちゃんとフォルダブルは使いこなせるのか、実際の期待値に応えられる端末だったのか。しばらく経ってからレビューしたい。
そして、もし、同じように新しいiPhoneどうしようかな…と思っている人がいたら、ぜひ量販店等で、Galaxy Z fold 7の実機を触ってみてもらいたい。自分が知らぬ間に、今までにない進化を遂げたスマホにワクワクを感じるかもしれない。



ゲームとガジェット(パソコン、スマホ、カメラなど)が好きすぎてブログを書いています。ここ7年くらいはFFXIVにどっぷりです。GAIA DCのIfrit鯖でDai Monosugooooiというキャラで遊んでいます。オンラインでお会いしたら仲良くしてください。